長編劇場用アニメーション ちびねこトムの大冒険 公式webサイト:『ちびねこトムの大冒険』がスクリーンに帰ってきた日

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『ちびねこトムの大冒険』がスクリーンに帰ってきた日

『ちびねこトムの大冒険』がスクリーンに帰ってきた日
〜We've Only Just Begun〜
2012.09.01(土)at東京・新文芸坐    

9月1日(土)、池袋の新文芸坐で開催された「新文芸坐×アニメスタイルセレクションVol. 30 『ユンカース・カム・ヒア』と大橋学のアニメーション」で、『ちびねこトムの大冒険』が、ついに劇場上映されました。
20年も前に作られた作品が今さら“ついに”というのも「?」なお話ですが、実は、今回の上映は劇場で上映される記念すべき第1回目。
しかも、本作品でキャラクターデザインと総作画監督を務められた大橋学さんの代表作である『グリム童話 金の鳥』『CLOUD(『ロボットカーニバル』収録)』、そしてスペシャルアニメーターとして参加した『ユンカース・カム・ヒア』といった名だたる作品と並んでの上映とあって、私たち『ちびねこトムの大冒険』関係者の感慨もひとしお。

「お客さん、どのくらい来てくださるんだろう…?」
そんな私たちの小さな心配をよそに、イベント開始30分前くらいには、新文芸坐のロビーには多くのお客様が!

150人を超える方々が、イベントに来場してくださいました。



左から大橋総作監・佐藤順一氏・小黒佑一郎氏

22:30、イベントが始まりました。

作品上映前に、イベント主催者であるアニメスタイルの小黒祐一郎さんを司会に、『ユンカース・カム・ヒア』の監督・佐藤順一さんと大橋学さんとの3人によるトークショーが催されました。

作品の制作秘話やスタッフのエピソードなどが次々と飛び出し、予定時間を10分以上オーバーして、新文芸坐の方が思わずMCの小黒さんに時計を指さすほどに(笑)、盛り上がったトークショーでした。


1本目に上映されたのは『ユンカース・カム・ヒア』。
言わずと知れた佐藤順一監督の代表作であり、『ちびねこトムの大冒険』の制作実務のほとんどにも携わったトライアングルスタッフが遺した「奇跡」の物語。

大橋さんが作画から背景までを描き上げたクライマックスシーンは、ユンカースの台詞ではありませんが「素晴らしい」の一言。まさに“スペシャルアニメーター”です。



来場者に抽選でプレゼントされた大橋総作監と小倉美監の直筆サイン入りポスター

そして、いよいよ、『ちびねこトムの大冒険』の上映。私たちが待ちに待ったこの時が、ついに訪れました。

館内に響く上映開始を告げるブザー。
照明が落とされ、幕が開く。
そして、暗闇を打ち破るようにファーストカットがスクリーンに映し出される−

この作品を世に出して、たくさんの皆さんに観ていただこうと決めてから、文字通り暗中模索の日々の中で、1歩ずつ、ひとつずつ「今できること」を積み重ねてきた日々。
それが、やっとここまで来た−
思わず、熱いものがこみ上げてきました。

諸般の事情から、今回フィルムでの上映は叶いませんでしたが、劇場の大画面と音響で体験するトムの世界はまた格別。
でも、こうやって大きなスクリーンと音響で観るのが、本来の“トム”の楽しみ方なんだよなぁ…と実感した瞬間でもありました。


3本目は『グリム童話 金の鳥』。この作品で、大橋さんはキャラクターデザインと作画監督を務められています。会場には、この作品を初めて観たというお客さんも多かったようで、公開から25年も経っているとは思えない卓越したクオリティに「感動した」という声が、上映後のロビーでも交わされていました。
そして、オールナイトのトリを飾ったのは『ロボットカーニバル』。OVAとして発表されたオムニバス作品で、マンガ家の大友克洋氏を始め、当時気鋭のアニメーターがそれぞれのオリジナルストーリーと個性的映像を競い合った作品群の中にあって、大橋さんがご家族とともに作り上げた『CLOUD』は、独特なリズムと強烈な存在感を放っていました。

かくして、イベントは盛況のうちに終了しました。


当日、ご来場下さった皆様、本当にありがとうございました。また、当時制作に携わられたスタッフの方々も駆けつけてくださいました。本当にありがとうございました。

この日トムを観てくださった方々が、Twitterでそれぞれのご意見をツイートしてくださっているのも全て拝読いたしました。その1つひとつが全て私たちの宝物であり、この先を目指していく上での大きなエネルギーになりました。ありがとうございました。

また、素晴らしい名作と並んで『ちびねこトムの大冒険』を上映する機会をくださったアニメスタイル様に、この場を借りて改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

そして−
1日限りのオールナイトイベントに残念ながらお越しいただけなかった方々が、まだまだたくさんいらっしゃるということも、もちろん重々承知しております。
そんな皆様に作品を観ていただく機会を作っていくことは、これからの私たちが取り組んで行く大きな課題です。

「今日が始まりだね」
新文芸坐のロビーで大橋学さんがおっしゃったこの一言に、まさに私たちの思いは集約されています。
もっと多くの皆さんと『ちびねこトムの大冒険』が“つながる”ために−


佐藤順一氏と大橋総作監のサイン色紙

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